フェニーチェ通信20120522 of FENICE

FECD-0110-野生の如く.jpg

♬ヒダヴィシャス、ニューアルバム『BLUES』を語る♬

2012.05.22

hidamimi1.jpg猫耳について語るヒダ氏hidaneko1.jpg猫のフォルムについて語るヒダ氏hidadenki1.jpg急に電気料金値上げに対し激高するヒダ氏

レコーディングを開始したのは確か2010年に入ってすぐだったような

『野生の如く』以降行き場を失ってた曲達を成仏させるべくイワニシっち(*1)と共にカホンとアコギだけで録り始めたんだよね
それはそれはしょーもないテイクを何度も録ったさ
そのうちきびだんごに釣られたオノっちやサトっちも合流
スベっちはいつ合流したか資料にはない
とりあえず何になるのか、何になるのか、そんなこと知らねーよっつって俺達は、新井薬師のスタジオに通ったよ

ちょうど俺っち(*2)は当時やってたバンドセットとは違う形でバンドセットを作りたかったのでその気持ちはレコーディングにも影響を及ぼしたねえ
俺の思いつきでプレイヤーの皆様を縦横無尽に迷惑のどん底へと誘ったよねえ
そんなこんなで夏までにアコースティックの曲なのかバンドの曲なのか、その答えはファッキン!ってな勢いでボツ曲含めて7、8曲録ったかな

とりあえず録った曲達に歌詞を付けたけれどいまいちしっくりこない
どれもこれも
まあそりゃそうだわ 特に歌いたい事なんかねーんだからな
まして締め切りに間に合うように糞を捻り出すような習慣は俺にはないからね
だからひとまず休憩に入ったんだ

2011年になってすぐにレコーディングを再開
きっと何かがあったんだよね
歌詞ができてた
この時既にヒデタにコーラスしてもらってるんだね
だいぶ寝かしてすいません

そして3月
震災

久々の”言葉風”(*3)も延期したけどそんなことどうでもよかった
とにかくこの時期はGIGをいっぱいやった
そしてレコーディングも曲を追加し、俺としてはベスト盤みたいなのを作りたいなってボンヤリ思うようになった
すべては終わりを意識して
この年何年振りかにBANKROBBER PROJECT(*4)をやったのもそういう意識がメンバー間にあったから

そしてレコーディングの方はというと、確かまだ全体像は見えてなかった
でももうその内容量は充分だったよ
急に作った新曲から自分が二十歳くらいに書いた曲達まで
それがだんだんひとつにまとまっていった
年末にはほぼアレしてたと言っても過言じゃないですよ うん

2012年に入ってからは俺の歌だけじゃつまらねーという理由からコーラスを入れて頂き(*5)、続いてヴァイオリン(*6)、そして安藤さんのギター(*7)と、私の曲達が豪華な装飾を付けていきます
ここで俺は「あれ、このままだと俺目立たないかも」(*8)という不安にかられます
あ、確かレコーディングをバックレてたスベ氏もここでしわ寄せ
わたくしの監視下のもと、夜の九段下でビートを刻んだのでした

てな具合に簡単ではありますがわたくしの音源が出来るまでの心の葛藤を聞いていただきました

あ、あと、完成に時間はかかっちゃったけどそれと内容は関係無いよ
だってトータルではそんなに時間使ってないからね
ただ、いろいろあったんだよ
やりたくなったり やりたくなくなったり
僻んだり妬んだり 死んだり生きたり

そうやってできた
もう一回言うよ
俺は締め切りに間に合うように糞を捻りだす習慣はないんだ

俺のはずっと溜めてた糞
時折漏らした糞
そうしてまともな人間からは生まれなかったであろうその醜い塊を
『BLUES』と呼んでます 俺は



*1: hidaviciousは時折プレイヤーの皆さんを“ポケモン”や”カプセル怪獣”と呼んでますが、今回の場合は”たまごっち”に置き換えてると思われます
*2: 秋葉氏(BANKROBBER PROJECT総指揮官)も自分のことをこう呼ぶので”たまごっち”とは無関係です
*3: hidaviciousとりりしすたによる共同企画
*4: 存在自体が伝説と言われても全然おかしくないバンド 現在は干涸びてます
*5: singyaのコーラスは一級品ですが、誰一派なのかいまいち分からないところがhidaviciousの反感を買ってます
*6: 藤原氏は独り四重奏の使い手です
*7: 今回はなんと肉球でプレイ !!
*8: この頃のhida氏は「俺喰われてない?」が口癖でした